Vol.U]V



インドネシア編



成田からジャカルタ、バンドン、バリを巡るインドネシアの旅へ8泊9日で出かけました。飛行機の窓の下に広がるジャカルタの町は、豊かな緑と海ぎりぎりまで広がる水田の間に密集して家々が連なっていました。インドネシアの首都ジャカルタは人口1000〜1200万人の街ですが、政治経済の中心地でもあります。高層ビルが立ち並び次々と新しいビルが建築されており急成長中の都市であります。インドネシアの居住用家屋は、屋根は、レンガ系と茶系に大きく分けられそれに虫除けになるという白い壁の家々が軒を連ねていました。低所得層のアパートはグレーのトタン屋根でグレーの長屋風の建物が多く見うけられました。また、ビルは、グレイ、白、ベージュが主流ですがカラーの建物もちらほら建築されつつあるという現状でした。





         









山々に囲まれた盆地、ジョクジャカルタ市の西42kmにあるシャイレーンドラ朝によって建造された世界最大の大乗仏教遺跡、カンボジアのアンコール・ワットと並ぶ壮大な東南アジアの代表的遺跡のジャワ島中央部にある石造構築物のボロブドゥールを訪れました。一辺120mのほぼ正方形の基壇の上に9層の壇が積み重ねられ、頂上にストゥーパがあります。また、各層には、仏像や本生譚などが刻され、各層に設けられた回廊を巡りながら上がっていくにつれて仏教の教義が順々と説かれていくようになっておりました。インド仏教芸術の影響を受けながらも独特の形態を形作っていました。その壮大さ、またこの巨大な遺跡を作り上げた国力の強大さに目を見張りました。





















インドネシアの庶民の暮らしの色は鮮やかです。洋服も有彩色の濃い色が多く、店頭の色も色彩で溢れ返っています。赤、青、ピンク、茶、黄、ブルー、柄も縞あり花柄あり更紗柄ありと様々なものが混在しています。強烈な太陽の下、褐色の肌には、強烈な色彩が調和していました。服のコーディネートもジャカルタの中心街では、世界共通服のスーツにネクタイ、女性もベーシックスーツにブラウスと全くインドネシアらしさを感じることはありませんが庶民的な街に入ると茶色の更紗模様に青い花柄のブラウスやサンダル、スニーカー、半ズボン姿に鮮やかなTシャツ姿が主流を占めていました。ジャワ更紗の工房を訪ねてきました。ジャワ更紗は、インドで生まれた模様を布に描く染色方法「更紗」がインドネシアに伝わり、長い時間をかけてインドネシア独特のバティックとして18世紀に開花しました。手描き、型押し、コンビネーションなどの種類があります。その地方により柄や色合いにも違いがあります。19世紀末までは、青、茶、赤など草木の天然染料で染められておりましたが現在は、ほとんど合成染料で染められています。手描きならではの味わい、その素朴な美しさ、肌触りはこの風土に実に良く馴染み自然美を感じさせられました。




















最後にバリを訪れました。デンパサール市内を観光した後バリ群庁舎、伝統住宅、タナロッタを視察した後、ケチャックダンスを鑑賞しました。バリ島では、必ずと言って良い程庭にお寺があります。敷地の大きさからいってもお寺の閉める割合は広く、ヤシロをいくつも建立してある所が多いようです。お寺の方が家よりも立派なぐらいです。社の中央に神様が入っていて、左右の扉は、ご先祖様の精神的なものをお祭りしてあり、先祖崇拝が厳かに行われているそうです。敷地を取り囲むようにお寺がいくつも設置してあって、その中央にバレが置いてあります。お祭りの時には、そこにお供えを置いたりするそうです。バリの人は、何かにつけて家でお祭りをします。また、村人総出で定期的に村のお寺で大きなお祭りが繰り広げられるそうです。恵まれた自然の中で信仰深いバリの人々の生活を伺い知ることができました。インドネシアの色は、これからも発展し続ける人々の暮らしに根ずきその生活を支えていくたくましく肥沃な赤茶色の大地の色であると思いました。





























インドネシアでは、貧富の差が激しく高層ビルを建築できる人は、ほんの一握りの階層に属している人々です。彼らは世界の一流の建築を学び一流の建造物を良く認識しています。都心の建物は色彩に凝るというよりも素材感や形にポイントを置き、色彩的にも自然環境を生かした建築物の色彩を使っています。また、一方庶民の住宅は、土地の土色を活かしたレンガを用いてこの土地で作られる素材を使った住宅に居住しています。まだまだ一般庶民は、恵まれた自然の中で自然流に生活をしているようです。今後、さらに経済発展の後各国から様々な建築素材や材料が流入した時にこの国の人々に生活にどんな変化がもたらされるのだろうと考えさせられる旅でありました。









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